微妙さが微妙な『マッド・ナース』を観た [映画]

     
『マッド・ナース』
2013年ロシア初公開。
うーん、でもアメリカ作品なのかな???
ちょっと不明です。

全体的にギャグっぽい描かれ方をしているんですが、
……ナースの衣装とか、ステロタイプのキャラクターとか、
楽しいなぁ(*^_^*) って部分はすごく少ないです。

浮気男に裁きのメスを!
みたいな、いまどきの日本を切り取ったようなテーマなんですが、
その割には『ハード・キャンディ』のような苛烈さはありません。
公平な気持ちで裁いていたのは物語の枠外で、
唐突に、ヒロインが横恋慕した新人ナース(ラブラブの恋人のいるノーマルな女性)
を巡るグダグダが始まります。
ヒロインも他人を肉体以外で魅了するほどカリスマがないせいか、
出会う人で最後まで彼女の味方をしてくれるのは一人だけというアリサマ。

始まり方がちょっとおしゃれでブラックコメディっぽかったので期待したんですが、
年下の女の子の尻を追い回して、
フラレて場当たり的な犯行を繰り返す段になってしまうと、
うーーん(-_-;)

ラスト付近は新人ナースに罪をかぶせて、
自分は傷心で旅に出るとかなんとか言って別人になる、
とかいう展開かしら?
と、想像していましたし、実際、そういう描写はたくさん出てくるんですが…。
たとえばラスト、院内で騒ぎが起こって、
新人ナースとヒロインはがっぷり四つに相まみえます。
けれど広い病院内で、ヒロインが「新人にやられた」と言うので、
警備員は新人の方を犯人だと思って探してるわけです。
なのに味方につけたソイツらを、ヒロインは不必要に殺すんですよ。
残虐描写が足りん、と思ったのか、終盤、突然ガツガツと意味なく殺し始める。
そこらへんが、物語としては破綻しているように感じました。

人の感想を読ませていただいてると、
ヒロインより新人びいきの方が多かったんですが、
わたし的には、この新人、
立場の強い人への依存度が高いくせして、
(義父との関係に関しても、どう見てもオンナとしての甘えで、
彼がいる間は母親と同居して、いなくなったら彼氏と住む、って、
なんかおかしくありません?)
不要なときは親切な人もうっとうしく感じる、
という、典型的なお姫様タイプで苦手でした。
世界の中心は自分、というやつね。
だからってヒロインもどうかと思うのは、
最初のアプローチがクスリを飲ませてセクロスという(^^;)
優しくて頼りがいのある先輩として接していれば、
そのうち機会もあっただろうに。
しつこく食い下がる、というのも、
気持ちはわかるけど、恋愛としてはうまくいくはずないよね('_')

それでも全体的には、84分という短さの中にキレイにまとまっていたと思います。
ヒロインのお顔は好みの分かれるところですが、
わたしはキライじゃありませんでした。
コレクションモデル系美人なので、男性は嫌いそうだなぁ。

もとは3Dだそうですが、
ヒロインがお尻をふりふり歩くところとか、
手術道具が飛んでくるところくらいしか、
意味は無かったんじゃないでしょうか。

とりあえず短い作品なので、暇つぶしには最適です。


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