ママ向けポルノらしい「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」を観ました。 [映画]

     

『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』
話題になったトワイライト・シリーズ二次創作原作の、
女性向け官能小説の映画版ですね。

すがすがしいほど女性のための性特化型ロマンス映画です。
わたしのような俗物が好きな、
Sで孤独な億万長者の美形社長が、
金と技巧にものを言わせて、
無垢なオニャノコをヒィヒィ言わせる話です。
ヒロインのアナスタシアちゃんが
「わたしなんにも知らないの(*´ -`)」
と言った時は、クリスチャン君と一緒になって
「げへへへへ」
と思いましたし、
ヘリでの夜景の遊覧飛行、
持っていない高価な物品や服などの贈り物、
処女をすぐに駅弁までマスターさせる高等テクぶりも、
「いやぁ、我ら生まれは海を越えて異なろうと、 妄想で求めることは一緒じゃのぉ! 姐者!」
って感じ。

そういう意味で、特別なことは逆に皆無なのです。
SMネタに関しても、大仰な単語がいろいろ出てきますが、
縛って叩くくらいなので、小中学生くらいの娘っこが、
指の間からコッソリ見るくらいのエロ度にすぎません。
我が国の処女の妄想の方が百倍エロいことしていそうです。

氷を使ったプレイなど出てくるので、
ミッキー・ロークの『ナイン・ハーフ』を思い出しました。
思えばあれも、セックスしか能の無い男の話だったなぁ。

女性は官能に即物的な快楽を求めていないので、
ロマンチックな雰囲気、
実生活からかけ離れた世界観、
非現実な美、
この三つが揃っていれば、
見つめ合ってそれっぽい音楽を流すだけで頬を上気させます。
わたし的には、同じ見つめ合って三秒後には運命の恋!
となってしまう展開なら、
『トワイライト』よりはこちらの作品がオススメです。
どちらも原作は未読なので、あくまで映画に限ったオススメですが。

『トワイライト』から始まり、
『ハンガー・ゲーム』『ダイバージェント』など、
その手の女子向けの作品が続々と発表される中、
この作品が一番いさぎよい(笑)
恋! セレブ! 性!
しかない世界ですから。
主人公の恋人のクリスチャンがどんな仕事していようと、
そんなこたーどーだっていーのです。

ちょっと性に特化したドラマと思えば、
日本では話題にはなったけれど特にハヤらなかったのもさもありなん。
この手の映画を日本の女性が大手を振って観に行ける風潮は、
まだナイような気がします。
というか、『エマニュエル夫人』くらいの、
性の解放を通して女性の自立や覚醒を描くというテーマがあれば別ですけど、
この作品、ほんとにそういうのはナイので。
なんか、一応、彼氏の幼少期のトラウマが~、
みたいな裏テーマがあるようですが、
それもアナスタシアちゃんがエロティックな気分になると
下唇をキュッと噛んでしまう癖に比べたら、
どーということもナイのです。

そんなわけで。
少女漫画やラノベ同様に、
もうこの作品が好きでたまらない!
こういうジャンルが嗜好にピッタリ!
という人以外には、「なんじゃこりゃ」な映画です。
こういうのが好きな人のことは〝そっとしておいてあげる〟のがベストです。

わたし個人としては、面白みはあったけれど、
十点満点なら三点かなぁ。
完結までは観たい、と思える意味では、
『トワイライト』系と同じですね。
二度と繰り返して観ない系なのも一緒(笑)
あらすじを見て、好みだという人だけが観るべき映画でした。


……おまけ。
公開当初、各映画感想ブログを震撼させた〝ボカシ〟問題。
わたしはプレステのDLレンタルで観ましたが、
R15指定になってたのかな?
ボカシはほとんど入りませんでした。
公開時はヘタするとヌードシーンなど、
画面の半分が真っ黒になったとのこと。
いやいや、いやいや、
どういうエロ基準やねん(笑)
いったい映倫の人の目にはどんな赤裸々なモノが映っていたんや(笑)
わたしはそのボカシがほとんどなく、
入っていても、いわゆるモザイクだったので、
違和感なく美しい性描写を観れました。
ふだん普通にアダルト映像を観てるので、
アダルトを10としたら、コレは4くらい。
アナスタシアちゃんのおっぱいはたくさん見られるけど、
正直、男性がそそられる乳ではないと思われます。
なぜなら羞じらいとかないし、強調仕草とかもないし。
また、この物語ではお話の特徴として、
〝女性から男性に触ってはいけない〟
という決まり事があるため、
女性からの奉仕もいっさいありません。
しようとしてもさせてくれないのです。
じゃあ男性が奉仕するシーンがエロいかというと、
そんなこともないのです。
息づかいの他は粘着音とかもないので、
いわゆる少女漫画の朝チュン状態です。
ウットリとロマンスに浸る女性の姿を目に浮かぶよう。
個人的にはPG12で充分だと感じました。
まぁ、ディルドゥとかバイブレイターとか、
単語がポロリと出てきたりするので、そこらへんの方が配慮がいりそう。
ボカシの問題は相変わらず間が抜けてるなぁ
と感じたしだいでありました。


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