「殺人の告白」>「スター・トレック~イントゥ・ダークネス」>「マンイーター」 [映画]


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「殺人の告白」
これはネタバレなしで観た方が絶対に面白い映画なので、
下にネタバレアリの感想を畳んでおきます。

〝あらすじ〟
連続誘拐事件の時効が決まってから、
イ・ドゥソク、という人物が「私が犯人でした」と、
告白手記を出版して現われる。
ドゥソクが目をみはるハンサムだったこともあって、
世間は騒然となり、本は馬鹿売れする。
ドゥソクの身柄を巡り、復讐を果たそうとする遺族たち、
後手に回るしかない警察、ドゥソクをカリスマとして崇める大衆、
注目度はうなぎ登りに。
マスコミはドゥソクをテレビに登場させ、更に騒動を過熱させる。
そんなとき、恋人を誘拐され事件の解決に尽力を傾けてきた主人公、
チェ班長の元に、謎めいた電話が…。


韓国を震撼させた華城連続殺人事件をモチーフにした作品。
同事件では傑作「殺人の追憶」があって、
そちらはもう、わたしの大好きな映画なんですが、
同じ事件を元にしたこちら、さて…。

着想、演出、脚本が、とにかくもう、さすが。
わたしはアクション部分がガックリだったのと、
派手な音楽が合わないなぁと思ったんですが…。
監督がもともとアクション畑の方だったらしく、
香港の80年代アクションを観ているようで、
効果音とか、食堂で食器を投げたりぶつけたりするのが、
好みと合いませんでした。
中学生くらいの時はジャッキー映画大好きだったんですけどね~

グロ描写などはありません。
「殺人の追憶」とは違い、かなりエンタメ感に偏った映画なので、
この手の作品が苦手な方も、韓国映画が大丈夫な方にはオススメです。


     

「スター・トレック イントゥ・ダークネス」
これもレンタル始まったばかりなので、ネタバレ感想は畳んでおきます。

今回、「マンイーター」「スタトレ」「殺人」の順で観て、
「スタトレ」が期待通りに面白かったので、
「殺人の告白」は別日に観ようかなと、思ったんですが、
面白かった順としては、観たのと逆になりました。

それほど難しいストーリーはなくて、
むしろすがすがしいほど明快。
なんでもアリの世界なんだ! と受け入れれば、
何も困惑はありません。
そう、何も…。

派手な演出、判りやすいキャラたち、
ほどよくシリアス、ほどよくラブ、ほどよくコメディ。
最近では逆にあまり観られなくなったザ・ハリウッドがここにある。
オススメです。


     

「マンイーター」
これはネタバレしようとしまいと、
あまり面白くない部類の映画だったので、感想はここだけ。

〝あらすじ〟
オーストラリアのワニ見学ライン下り。
いろいろ訳ありそうな乗客たち。
大自然に感動して戻ろうとしたけれど、
どこかで誰かが救難信号で呼んでいる。
人道的に見捨てられず川を上っていく船。
ところがワニに
(観ていてもナニかは判りませんが、
ヒロインがそう言うし、そういう映画だからワニです)
船を壊され、立ち往生する一行。
なんやかんやあって夜になり、
(八割が暗闇なので、ナニをしているか私には判りませんでした)
最後はほどほど生き残って終わります。

あらすじ書いていても、困っちゃうのは、
冒頭の大半をオーストラリアの大自然に使っていて、
これは恐らく、せっかくロケハンで大金使ったのに、
キレイな画像を残さないのは〝もったいない〟という精神からだと思うんですが、
とにかくソレが長い。
景色に合わせてワニの生態などを説明してくれると、
後々、戦う時のリアリティなどが生まれてくると思うのですが、
そういう気遣いがないので、意味深な乗客たちのプロフィールなども、
とうとう判らないままエンドマークでした。

あとですねー、画面が暗い_/>O
夜になってからは八割方真っ暗です。
キャーキャー言ってるんですが、何が起こっているのか判りません。
そもそもワニ自体、ラストの方にちょこっとしか見られません。
当然ですが、パクパクシーンはありません。
グロ要素はゼロに近いです。

クスリがないと持病をこじらせちゃうママ、
思春期反抗期の娘、
人の言うことが聞きたくないパパ、
誰のものか判らないけど骨壺の灰を川に流してる男、
なぜかコソコソ食べ物をほおばっているデブ♂、
大自然の中でも普通にタバコスパスパのデブ♀、
地元から離れられないと言うヒロイン、
大自然のライン下りなんか記事にしたくないライター、
ヒロインラブだけど素直になれないチンピラA、
Aの友達で無駄に下品なチンピラB、 ……盛りだくさんかよッ(丿;Д;)丿

こんだけキャラがいても、
上記に記した以上の情報はありません。
やり取りだけを取り上げると、
傑作、「タワーリング・インフェルノ」っぽいんですよね。
もしくは「ポセイドン・アドベンチャー」。
ワニワニパニックの部分は暗くてほとんど描かれていなくて、
むしろ辿り着いた小島から対岸に逃げるのがメインになってます。
向かいの岸にロープをつないだものの、
パニくった男のせいで死人が続出、というのは、
「タワーリング・インフェルノ」の悲劇ポイントと同じ。
いざという時の人間の資質が問われるエピソードですね。

あれ……ワニは?
マンをイーターしてグッチョグチョは?

何よりマイナスポイントは、
一生懸命生き残った犬を殺したことです。
わたしとは好みの違う人だけに観る価値アリです。

以下、ネタパレアリの感想です。



「殺人の告白」
冒頭から、古いタイプのアクションシーンと、
どうにも派手な音楽が気に食わず、
復讐のために集まった遺族たちが、
これも古臭いタイプのカーチェイスを繰り広げたアタリで、
…こいつはつまんねぇ映画だったなぁ…
と、眉を顰めたんです。
「私が殺人犯です」
と、いけしゃーしゃーと本を出版する男がまた、
韓国イケメン俳優ってやつで、
この手の映画がどうにも合わないわたしは、
…はずしたなぁ…
という気分になりました。
見続けたのは、犯人がそんな告白したとして、
いったいこの話はどこに落着するんだろう?
というのが気になったからでした。
実際、鑑賞メモの中に、「コレ、何映画なんだろう?」
というのがありました。

告白本を出したイ・ドゥソクは、
〝目立つ〟という目的以外は不明のまま、とうとうテレビ討論会にまで出て行く。
このあたりから、展開が気になって目が離せなくなりました。
少しずつ、明らかになる主人公、チェ班長(刑事)と、
事件の犯人との距離感。

そしてとうとう、真犯人を名乗るJが、
チェ班長に直接語りかけます。

ここらへんでもう、ヤバイ感がきて、集中して鑑賞。

チェ班長の恋人の凄絶な死に様に、真犯人への怒りが溜まっていきます。
半分までのギャグみたいなアクションシーンが嘘のように、
苦痛と悲嘆に満ちた殺人の記憶がよみがえっていきます。

クライマックスは、チェ班長、イ・ドゥソク、J、
そして被害者遺族たちが集まったテレビ討論会のシーンです。
ここにきてドゥソクもまた被害者遺族の一人であり、
遺族の協力で別人として生まれ変わったことが知らされます。
そしてそこまで計画したのが、被害者遺族の誰とも変わらぬ憎悪に燃えるチェ班長でした。

実は途中でネタバレしてもおかしくない物語ではあるんですが、
それを悟らせない演出とドゥソク、チェ班長の演技がスゴイ。
すべては時効によって真犯人を裁けないことへの怒りがさせたんですね。

もしあのお笑いアクションや演出のシーン、
それに物語に見合わない音楽さえなかったら、
「殺人の追憶」に優るとも劣らない傑作になっていたと思います。
半分から後半だけでも、本当に素晴らしい。
前日に「脳男」を観たせいか、よけいに素晴らしく感じる…。

韓国映画に拒否反応がない人、
華城連続殺人事件に興味がある人、
オススメです。


「スター・トレック~イントゥ・ダークネス」
すがすがしいほどのハチャメチャ設定に、
むしろスカッとさせられます。
わたしは好き(笑)
レイズに関しては、アカンやろ、とは思いますが、
んーーー主人公補正ってことでOK。

あの「シャーロック」で童貞ホームズを演じてくれた
ベネディクト・カンバーバッチさんが悪役として登場。
でも本作では、わたし的にはカーク船長=クリス・パインが好き。
どうしても好きになれないスポックさんの見た目がナニなら、
薄い本を何冊も出しちゃってるだろうなぁというくらいには好き。

しかし、超絶危険なモノと思われるエンジンを足で蹴って修理、
何百年も前にヒトが作ったヒトの血の血清が「フェニックスの尾」(蘇生薬ってこと)
になるなど、
すごい!
誰も「そこはチョット」と止めなかったのがスゴイ!
邦画にはこういう勇気がありすぎてチョットどころじゃなくなってますが。

オマケを少し観たんですが、
あらゆるモノをゼロから作ってたのが、スゴイハリウッドですね。
お金がかけられなくなってる、と言いながらも、やっぱりスゴイ。
わたしの大好きなゲーム「サイレン」が先日十周年で、公式ニコ生やってたんですけど、
お金がないから、ぜんぶ探してたんですって。
どこまでも行って、頑張ってイメージに合うところを足で探す。
ハリウッドの対極、と思いました。

現在のハリウッドには、確かに十年語り継がれる傑作は生まれにくくなってる。
お金の問題じゃなくて、やはり一度やったことは新鮮味がなくなるせいだと思うんですが。
それでも今回の「スタトレ」のように、観た人を必ず愉しませてくれる作品を造れる土壌は、
やっぱり素晴らしいと思います。
ちゃんとオススメですよ。


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