『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』と『インターステラー』 [映画]

     
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』
2016年公開作品。
ザック・スナイダー監督っていうのは、
私の中では面白い系と「よくわかんないな」系の人というイメージで。
この作品は後者だったわけです。
完全版とかいうのがあって、それを観ると謎ポイントが判るようですが、
¥500出してHV映像版レンタルした身としては、
「かんべんしてください_/>O」
としか言いようがないかな…。

版権の関係で、とにかくもう一つアベンジャーズを作りたい大人たちが、
頑張って毛色の違う方向のヒーロー大集合もののプロローグを作った感があります。
特にラストのとってつけた感のある
「ん? どっかで…見…た? ような…」
アベンジャーズと互換してるヒーローがポロポロ現れるのには、
いかがなものかと首をひねることしきり(-_-;)

ただベン・アフレックのバット・マンは想像よりずっと良かった!
やはり期待しないのが吉ですな。

とにかく全体的に暗くて黒い!
愛するジェシー・アイゼンバーグが悪役(なんとレックス・ルーサー)として登場するので、
いちいち吹き替えと字幕で切り替えるバカな私でしたが、
その悪行も、頭脳明晰な人の方法とは思えず、
つまりやっぱりお話に関してはアベンジャーズ同様、
もうヒーロー大集合でドカバキやらせて、それを愉しむ!
と、割り切るしか意味は無いのかもしれません。
正直、この手の作品で三部作とかやられたら、
今以上に日本での収益は見込めなくなるのではないかなぁ…。

ただ、そういったマイナスポイントを差し引いてなお、
すべての功績をかっさらっていったワンダー・ウーマンのカッコ良さよ(>_<)
♪デレレデレデレデレデレデレ~
という超絶テーマソングだけで白飯三杯いけまっせ!
子供のころ、一番好きだったのはワンダー・ウーマンでしたが、
なつかしかったなぁ。
あの金の投げ縄とか!

う~ん……
そういう意味で、インヒューマンのヒーローヒロインがワラワラ出てくると、
バットマンって、頑張ってるけど〝ただびと〟なわけで、
そういう良さとか、親近感とか、共感とかがあったら、もっと良かったのにな~。

沼の住人としては、スーパーマンことヘンリー・カビルさんの美貌で三杯飯かなぁ。

この手のワーキャー映画が好きな人なら、きっちりお金をかけている映画なので、
充分に観る価値はあります。
ただ、『マン・オブ・スティール』とか、『バットマン三部作』とかみたいな、
ノーラン調のリアルヒューマニズムヒーローを期待するのはいけません。



『インターステラー』
2014年公開。
で、実はこっちがクリストファー・ノーラン監督作品、という、ね。

ところで、何度も言うけれど、わたしはパラレル・ワールドと、
タイム・パラドックスを肯定した物語が大嫌い!(笑)なんです。
有無を言わさぬ力で納得させられるSF作品もあるにはあるけれど、
たいていの場合、上記の条件はお話をご都合主義にしてしまう手段なので。
逆に言うと、
わたし程度の者なんか、ボケッとしているうちに納得させてしまうSFもたくさんあります。
その中の一つで、わたしが生涯その感動を忘れないのが、
ロバート・A・ハインラインの『夏への扉』です。
↑ この作品については、本が好きな人やSF好きな人や、
「わたしはヲタクです」と自認する人なら読了しているとは思いますけれど、
なにしろハインライン、1957年の作品で、
わたしの時代ですでに〝古典〟と呼ばれていましたから(^_^;)
知らないなぁ、という方で、インターステラーが面白かった、
という方はぜひ一読してみてください。
あ、もちろん、逆にいろいろ読んだ末に、
『夏への扉』なんてっケッ、ていう人がいるのも、それはそれでアリなのです。
わたしがタイム・パラドックスが受け付けないように、
ミルフィーユみたいな平行宇宙ものが大好き!って人だってたくさんいて良い、
それがせっかく日本でいろんな作品に触れられる自由だから。
ただ、〝SFってどういうものなんだっけ?〟
って思った時、そんなに難しく考えなくてもいいよ、
って、万人に扉を開けてくれるような、そういう優しい作品なのは確かです。

そしてこの『インターステラー』。
なっげーーーーーっ_/>O
アホかってくらい長い(-_-;)
2h49mって、ほんとアホか(笑)
その三時間近いドラマの中に、
これでもかと、最後にわたしたちを納得させるための縦糸、横糸を紡ぎまくります。
わたしは最初の十分くらい、まず飽きて、
「これ、SFですげーって言われてなかったっけ…?」
小麦農家の話だっけ? と、ダラダラしておりました。
しかしダラダラ観ていてもお話はなかなか進みません。
いや進むんだけど、そして、あとからその一つ一つが、
「ああ…」
と納得させられもするんだけれど、
一時間観ても、まだ半分じゃないという、ね(笑)

この物語については言うことはないです。
興味がある人はすごく時間のある時に観てみてください。
ダラダラ観てても、やがて
「どういう話だろう」
と考えながら観始めれば、
最後には納得して感動できると思います。

好きな映画かどうか、と訊かれたら、それは違うんですよ(笑)
二度は観られないし、観たくないんです。
それはたまたま、わたしが観たタイミングが、
飼い猫の死を覚悟しなくてはならない時期だったからです。
時間というのは永遠のものではなく、
伸び縮みする始まりと終わりのくっついた紐のようなもので、
わたしたちはそこに点在するスポットだと考えています。
そのスポットは点滅して、いずれ消えてしまう。
終わりに飲まれて、あるいは始まりが起こって。
点滅の速度や、終わりの速度は様々な影響で変化する。
でもね、そういうこと、考えたくない時期だったんです(笑)
なのに思考させられて、ラスト付近では何回も泣かされてね。
ただこの感動や苦痛は、上記した、『夏への扉』を〝文学〟として認知できない人には、
理解しがたいものかもしれません。

最後まで観て、つまんない、と感じてもいいと思うし、
それ以外の感想を抱くのもいいと思います。
わたしは二度と観ませんが、この作品はSF傑作だと思いましたよ。
万人にオススメです。

……ちょっと蛇足なんですが。
『プロメテウス』が最初の宣伝の雰囲気では、
こんな感じを想像していたんですよ(笑)
人類の起源とは、とか、生命の始まりとは、とか。
そしたらアレだったじゃないですか(笑)
で、アレはわたし、何度も観るんですよ、傑作とは思わなくても。
結局、映画ってそういうものなんですってヾ(^_^;)


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