なんの前評判も判らず観た「7500」 [映画]

     
「7500」
2014年公開で、すでにガンガンレンタルしてるあたりでお察しください。

監督が「呪怨」の清水崇さんで、
(いや「呪怨」は生涯観ないと心に誓ってはいるので、
矛盾するようですが、
それほどにホラー作品の匠として期待と尊敬の念を抱いている監督なんです)
1時間37分だし、dテレビで¥500でレンタル開始された時、
『¥500なら上原亜衣ちゃんのセール品が観られるじゃないか』
と、脳裏によぎったのは事実です。
でも最近ケチケチと見放題のドラマとかばっかり観てることだし、
ちょっとは新作観ようじゃないかと、

……ああ、気の迷いでしたね。
というか、同じレンタルなら、「ターミネーター・ジェネシス」や、
「寄生獣 後編」「園子温版リアル鬼ごっこ」「ストレイヤーズクロニクル」など、
チェックはしていたんですよ。
でもどれも来年早々にはWOWOWでやってくれそうじゃないですか…。
「リアル鬼ごっこ」はマジで悩んだんだよな~ _/>O
園子温監督好きだし、血みどろゲシャーッが観たい気分だったので。

あらすじは以下、Amazonからそのまんま抜粋します。

≪『呪怨』シリーズの清水崇監督6年ぶりの最新作は、驚愕のフライトパニック・ホラー≫
『THE JUON 呪怨』『呪怨パンデミック』に続く、清水崇監督ハリウッド進出第3弾。
アメリカ人脚本家クレイグ・ローゼンバーグによるオリジナルストーリーで、
清水監督作品としては初の全編アメリカ撮影作品。
監督自ら「二度と飛行機に乗りたくないと思うような映画にしたかった」と語るように、
上空1万フィート、脱出不可能のシチュエーションで繰り返される恐怖に加え、
乗客それぞれの内面も描かれ、よりリアルな恐怖体験を堪能できる。

[内容解説]
ロサンゼルス発東京行き、ビスタパシフィック航空7500便。
客室乗務員は、仕事と現実の間で揺れる年頃のローラとスージー。
乗り合わせた乗客たちは、破局を隠しながら友達夫婦と旅行するカップルや、
新婚旅行なのに潔癖症気味の妻とすでに別れたいと考えている夫、
全身にタトゥーがあるヘビメタ女、妊娠の不安に怯える恋人と別れたばかりの若い女、
機内に持ち込んだ怪しげな木箱を足元から離さない営業マン、
アジア横断旅行の詐欺計画を練っている詐欺師など。
そんな機内を予想外の乱気流が襲い、客室内は激しく揺さぶられ、乗客たちは負傷し不安に襲われる。
乱気流がおさまったと同時に、今度は木箱の営業マンが謎の死を遂げる…。
高度1万フィートの上空で恐怖にとり憑かれた7500便は、果たして飛行を続けることができるのか!


以下、ねたばれ有りの感想(酷評)が続きますので、
お暇な方は読んでください。


相当ひでー _/>O

「キリング・ゾーン」もひどかったけど、
こっちもたいがいひどい。
あっちが100点満点中で13点くらいだとするなら、
こっちは8点くらい。
それくらいひどい。

まずとにかく脅かし系の演出に新機軸がナイ。
そして意味も無い。

不穏な気配……
ガタンッ→
「キャーーーーーッ」
恐怖の表情→肝心の場面がナイので、視聴者には何があったのか不明。

この演出が最後まで続きます。
また、仕組み不明の蠢く人形が出てきたりしますが、
その存在理由や意味も、最後まで説明はありません。
日本人監督だってーのに、
「日本には死に関してこういう話がある」
と、メチャクチャな宗教観を語らせたりするので、
余計にややこしいというか、観ていて「はぁ?」となってしまう。

登場人物それぞれに意味深な肩書きをくっつけてはいるけれど、
その肩書きって、陳腐すぎて改めてビクッとくる感じでもない。

・客室乗務員は、仕事と現実の間で揺れる年頃のローラとスージー。
ローラ=機長と不倫中。だからってエロいシーンはゼロ。
     悲鳴をあげまくってた割に、結局なにがなんだか不明瞭なままフェードアウト。
スージー=一年半も婚約したまま結婚できない。
       ローラと古い「ぐーたんぬーぼ」ばりの女子トークをするだけの役回り。
       なんやかんやでいつの間にかいなくなってた。

・破局を隠しながら友達夫婦と旅行するカップル。
男=特に事件を解明するわけでもなく、
   救命士らしいが救命しないので感謝されるようなこともない。
女=憂鬱そうにしているだけ。何もしない。

・新婚旅行なのに潔癖症気味の妻とすでに別れたいと考えている夫、
ダンナ=煮え切らない上に別に色男でもない。
妻=ひたすらウルサイだけ。
   脚本の穴を埋めるため、
   感染が起こってるんじゃないか、とか、
   異常者がいるんじゃないか、とか、
   飛んでいる密室での恐怖をあえて口に出して説明させられる役。

・全身にタトゥーがあるヘビメタ女。
死について意味深なことを言うだけ。
最後に誰に抱きついていたのか不明。
誰だったんだよ、ほんと(・ω・)

・妊娠の不安に怯える恋人と別れたばかりの若い女。
トイレに長蛇の列を作らせて、妊娠検査薬片手に悩んでるだけ。

・機内に持ち込んだ怪しげな木箱を足元から離さない営業マン。
その怪しさの理由が判明しないまま、死んで退場。
薬品や髪の毛などを持ち歩いていたけれど、説明はない。

・アジア横断旅行の詐欺計画を練っている詐欺師。
悲鳴をあげてフェードアウト。
以降、説明はナイ。

これね~こんだけ登場人物いて、
いちいち細々と説明しよるのですよ(-_-;)
だからそれだけで30分くらいたっちゃってるわけです。
なんにも起こらないまま三分の一すぎちゃう。
それ以降も、意味深に物音がしては悲鳴があがるんですが、
とにかくキャラが何を見ているのかさえ不明なうえ、
へたするとCAとか、
「どうしたの!?」と訊かれて、
「……なんでもなかったわ」
とか言いよるので、観てて「ええっ!?」ってなるんですよ(・ω・)
妊娠してるかも、って不安を抱いてるのは、
この不倫CAで良かったと思います。
他にも、タトゥー女とか登場させる必要はないし、
スージーもいらない。
ただですね~妊娠、不倫、裏切られた女、身勝手な男、
って、これ、まんま私が聞いた「呪怨」系のあらすじなんですよね(^_^;)

清水監督の他の作品のラインナップを見ると、
わたしは「ラビットホラー」とかいうのも観てました。
近作だと「キョンシー」にも名前がありますね。
どうも苦手なタイプの監督らしいです(-_-;)

大オチをバラしてしまうと、
結局はみんな最初の乱気流の時に、
気圧低下となんらかの酸素系トラブルで死んでいる、と。
途中でなんとなく「あれ、これもしかして」ってわかってしまうのは、
他の点を理由にするのは、あまりに無理があるからですね。
それ以外にオチのつけようがないほど、物語がナイのです。
急転直下のスペインホラーコメディ「スガラムルディの魔女」なんかのことを考えると、
日本人監督はもっとムチャクチャやっちゃっていいと思いますけどね~。

どう考えてもラストの手がニュッてオチもダサいし。
すべてが怖くない(ノд`)
(わたしはスゴイ恐がりです)
いまどき、砂の嵐やヘッドホンの雑音を恐怖表現にしちゃうのも、
どうなんだろう…。
いや、「インシディアス」の怖さを考えると、
原点回帰は決して悪くないので、これはやはり演出のせいかなぁ…。
この監督、わたしより年下なのに、アグレッシブじゃないですね。
せっかく海外の人に知ってもらうチャンスなんだから、
当たり障りのないものじゃなくて、ホラーなんだし、
めっちゃ霊障バリバリの撮っちゃえばよかったのにね~(・ω・)

わたしは都度課金¥500でレンタルしましたが、
見放題のプランに組み込まれるのを待っても充分な作品です。
というか、8点は人にオススメできる点数ではないですね(^_^;)


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