久しぶりに「ダ・ヴィンチ・コード」と「天使と悪魔」を観た。 [映画]

     
「ダ・ヴィンチ・コード」
2006年公開 ロン・ハワード監督作品 トム・ハンクス主演

何年ぶりかで観ました。
ややこしい話ではあるのだけど、〝都市伝説もの〟と理解して観ると、
非常に面白いのは初見以来変わらず。

トム・ハンクスの若いこと若いこと(*´ -`)
先日「キャプテン・フィリップス」とか観てるので、
痩せてるなぁとしみじみ思ったりしました。

作品が発表された当時の十年前を思い起こすと、
なんとなく感慨も深くなるこの作品。
149分も上映時間があるので(エクステンデッド版とやらは174分とのこと)、
途中で間違いなく飽きるし、誰が誰やら、何が何やら、
困惑する物語ではあります。
わたしはいつも三年くらいすると展開を失念するので、
今回もジャン・レノの役回りが〝こんなんだったよな?〟というのと違ってて、
我ながら、いったいどの作品と混同してたんだろう???
と、不思議になりました。

……ちなみに、
わたしはラストで、教授が〝真の謎〟を解いて×××に訪れた時、
確かジャン・レノが、「君はきっと辿り着くと思ってた」
とかなんとか言って再登場…と、勘違いしていました(笑)
ほんと、何と勘違いしてたんだろうか……

宗教色が強いので、それだけで嫌悪感があるかとも思いますが、
主人公であるラングドン教授は、宗教を歴史という学問として捉えているので、
むしろ我々日本人に近い視点を持っています。
ただ、
これは同じ教授が主人公となって謎解きをする続編である
「天使と悪魔」のラストで、 司祭が(厳密な職業はわたしには不明)教授に、 『君は神がつかわした』と語り、 無信仰の教授が苦虫をかみつぶした表情を浮かべる
という展開に繋がる私見なのですが、
どちらサイドも尊重しているのではないかな?
と、わたしは思うのです。
教授はある種の偶然によって何度も命の危機を免れます。
それを宗教家なら『神のみわざ』と言うでしょうし、
無宗教の人なら『ただの偶然』と言うでしょう。
そこに回答を与えないことで、また、過分な表現を用いないことで、
どちら側に立った人でも、
どっちか寄りになれる余裕を残してくれているのが、
何よりこの映画の良いところではないかとわたしは思うのです。

さて、この映画はネタバレなしで観るのが正しいと思いますので、
話題になった映画の割には観てないな、という方はぜひ観てください。


     
「天使と悪魔」
2009年公開 ロン・ハワード監督作品 トム・ハンクス主演

これも何年かぶりでの視聴。
わたしの好きなユアン・マクレガーが出演しています。
(吹き替え版では平田広明さんのイケボです)

「ダ・ヴィンチ・コード」の主人公、ラングドン教授が、
謎解きしながら法王不在で混乱するヴァチカン市国を右往左往しまくります。
前作以上にスケールアップした歴史的建造物や遺物の表現が素晴らしいです。
(ドラマチックで、思わずグッとくる展開なのは前作の勝ちですが)

特に冒頭、
欧州原子核研究機構(おうしゅうげんしかくけんきゅうきこう、CERN)
を、描いた描写が、理屈は判らなくても惹かれます(笑)
これと筑波の地下にあるというドーナツの違いは、わたしにはわかりません(*_*)
もしかしたら同じような物なのかも。
円形加速器がどーたらこーたらとWikipediaさんに載っていたので、
丸いのは間違いなんでしょうが。

個人的には前作より明快なテーマと物語展開になっているように見えます。
もしかしたら原作とは違うのかも知れませんが、
原作本は未読です。
ちょっと読んでみたくなりました。
都市伝説大好きなので。

前作同様、痛烈なカトリック批判のようでありながら、
「神様を信じたい」という人にも受け入れられるような表現がたくさんあります。

昨日、48歳になったので、
政治や宗教ネタもアリかな? 
と思いますから、私見を述べます。
個人的には無宗教ですが、思春期に読んでいた大原まり子先生の著書に影響され、
ある種のシステムは存在すると感じています。

そういうシステム=神の元に、
科学もまた〝決まりごと〟があるとして、
システムの謎を解きたい人が一方。
人間が造った〝決まりごと〟によって、
システムを具現化し、長い時間をかけて、
人間ではなくシステム=神がこの
〝決まりごと(まぁ、聖書的な?)〟を造ったことにしたい人が一方。

この相容れない二つが、
歩み寄るのか?
反発するのか?
というのが、この物語のテーマだったと思います。

昔、DNAをテーマにした「GENE」というシリーズを書いていたとき、
いろいろ資料を見て勉強したんですが、
そのとき、遺伝子を研究している人が、
『(DNAの)システムを解き明かすことは神を冒涜することだと言われてきた。
けれど研究すればするほど明らかになってきたことは、
神(=システム)を認知することばかりで震撼する』
というようなことを語っていて、
わたしもゾクゾクしたことを覚えています。

サスペンスとして観ると、実はそれほど複雑な物語ではないので、
前作より肩の力を抜いて観ることが出来るかと思います。
まぁ、毎度のことながら、映画の中で、
外国は拳銃をまちなかで平気で所持してぶっ放すのに、
防弾チョッキって着ないよなぁ…とかありますけど、
そういうのは無粋なので考えないように(´Д`)

なんとなく原作が気になるので、
図書館に行こう、と思いました。

二時間越えの作品ですが、
最近ではなかなかない〝よくできた〟大作なので、
ぜひ「ダ・ヴィンチ・コード」と合わせて続けて視聴することをオススメします。


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