長らくデスクトップに放置していた感想「ハンガー・ゲーム2」(ネタバレまくり) [映画]

     
「ハンガー・ゲーム2」

前作より八割がたマシになっています。
というか、前作がひどすぎたので、
今作がやっと一人前くらいな感じと言いましょうか(>_<)
(わたしの感想→「ハンガー・ゲーム」

衣装のデザインとかも、今回はゴルチエなどが担当していて、
前作のように「お、おしゃれ…なのかな?」と首をひねらずに済みます。

「トワイライト」シリーズ同様、原作があって、
日本で、というより、外国で非常に人気のある今作。
2でやっとお金のかけ方を知ったようです。
いわゆる〝乙女向け〟モードは変わらないので、
バトルや政治問題などは、ゆる~く、ぬるめです。
当たり前だけどキッツイ描写なんてノーノー (´д`)ノ゛
ただ、前作よりは判りやすく反体制を描いています。
前作では登場キャラが全員脳みそ砂糖漬けに見えましたが、
今作では一応、
〝本当はみんな、こんな社会は間違っている〟
と感じている描写が盛り込まれていました。

(注1)乙女向けと思われる部分
基本的にバトルの全体像が不明。
〝どこで〟〝誰が〟〝何を〟しているか判らないうちにガンガン死んでいく。
毒矢でもあるまいに、ちょっと刺さっただけで敵が死んでくれます。
また、ヒロインが普通に泳ぎ着く状況でも、敵は落水して死んでくれます。
毒霧にやられても母なる海水で完全治癒します。
お猿を殺しまくりますが、損壊映像などはもちろん出てきません。
どんなことをしても助けそうだったのに、普通にお婆さんが自己犠牲してしまう。
(前作同様、あっさり死んで終わる。
〝プロの殺し屋〟などと宣って大仰に登場しても、ヒロイン以外は淡々と死ぬのみ)
もちろん血しぶきなど飛ばない。
しかし「息をしていない」からの「マウストゥマウス」のコンボはきっちり描写します。

(注2)
しかしながら原作ファンの方々の熱い感想を読ませて頂くと、
かなり真剣に〝戦争の悲哀〟にうちひしがれている模様です。
この後は、たぶん、た・ぶ・ん、ですが、
ヒロイックな展開の中、
多くの仲間が死につつも、彼氏とアツアツな感じになり、
革命のアイドルとして頂点に立つスーパーヒロイン
というトワイライト方向ではないようです。
それが原作に対して乙女的期待感を抱いていた読者にとっては、
物足りなく感じた模様であり、
かつ、「でもホントの戦争ってきっとこういう虚しいものよね」
という感想にいたったものと思われます。

少しでも戦争ってなんだろう? と思われた方には、
1986年公開オリバー・ストーン監督作品
「サルバドル~遙かなる日々」
などを観て、死の弾圧や、
戦場における女性の末路がどういうものか、是非とも観てもらいたいものです。
思想の問題はともかくとして、
人間として〝こんな現実は絶対に厭だ〟と思えるはずです。
大事なことは、どこかの国を嫌いになったり、
自国の過ちを認めないことではなく、
戦争みたいに愚行と判っている争いは、
永遠に絶対に放棄しなくてはならないということだと思います。


まぁ、相変わらず、
「ここはどこ? あなた(首相とか)はだれ?」
状態なので、原作未読の人間にとっては
ハテナマーク飛びまくりなことは変わりません。
それに根本的に、なんでこんなゲームをオリンピック的にやるのか、
そこんとこが不明瞭です。
正直、貴族のお遊び、庶民のガス抜き、という設定なら、
年がら年中やっていても良いのでは??? と思っちゃいます。
実際、ゲーム開始まで一時間もかけた描写の中には、
古代ローマ帝国の闘技システムを思わせるシーンがいくつも導入されていましたし。
前作でも思いましたが、灰色の服しか着てない民衆にとって、
百害あって一利ナシのゲームなんだから、
(一応勝者には特典がありますけど、
今作で、勝者は死ぬまで晒し者にされ、結局は自由などないと語られます)
ゲームの映像なんて流したら、反抗心を煽るだけだと思うんですよ(-_-;)

これが〝男子向け〟となると、
いっきに「サンダー・ボルト」とか、
世紀末感漂う方向にシフトチェンジだとは思うし、
正直、私の好みもそっちかなぁ…。
原作ではあるのかもしれませんが、
なぜこの世界の若い男たちが一様に腰抜けなのか、
(あるいは脳みそ砂糖漬け)
去勢でもされてんのか、ってくらい、立場が弱いのも困ったものです。
広場で鞭打ちされた彼氏を気丈に救うのもヒロインなら、
ハーブっぽい〝なにか〟で治療するのは医者じゃなくてヒロインの妹です。
「君の言う通り逃げてりゃよかった」
って、アンタ! ろくでなしかよ(笑)
(不自然なまでにヒロインがニセコイ相手に傾倒し、
チューをしまくるので、どうも本命がだらしないので乗り換えたようです)
(ネタバレ確認したら、やっぱり原作でそのように展開したようですね)
去勢されてないにしても、思想教育が相当激しいのか?
ここまで主体性もなく、ただ命令されるまま、
〝ナニか〟を掘ってる男たち…。
困ったもんですねヾ(´Д`)ノ

ところでカットニスちゃんは駆け方が重い _/>O
たぶんミラ・ジョボビッチさんや
アンジェリーナ・ジョリーさんのアクションものの場合、
走るとき画像処理で1.3倍速とかにしてると思うんですけど。
カットニスちゃんにもソレ必要かと…。
わざと重たくドタドタ走らせてるのかなぁ。
それにしちゃ、射弓描写は俊敏なんですよねぇ。
ラストにあの高高度に、重力に逆らって普通の弓で到達させるのは、
……まぁ、おとぎ話ですな。

最近では弓アクションと言えば「アロー」の第一話がよござんした。
人間には不可能な動きは、ユー早回ししちゃいなよ( ̄ー ̄☆
しかるに、CG合成ナシであの、
木刀でボールを打つCMを撮った錦織君、最高ですね。

三部作完結だそうで、次作で終わるそうです。
文句ばっかり言っているようですが、
「トワイライト」シリーズ同様、
どんな風に終わるのか、完結まで観たいとは思わせてくれます。
たぶん本当に乙女系が好きな人はハマる作品なんじゃないかなぁ。
主人公が絶対的ヒロインな世界観ですし、
この映画にドンパチや流血を求める方がどうかしてますね(*´ -`)


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