「ダーケストアワー 消失」 「ピラニア リターンズ」 [映画]

     

「ダーケストアワー-消失」

これが意外と面白かったのです。
安く作られてるんだろうなぁ、というのは丸わかりですし、
そのための苦労というか、工夫は随所にあからさまです。
それでもそういったあざとさを〝頑張ったな〟と拍手したいデキになってます。

お話はありがちだし、展開もびっくりするようなことはないです。
だから大きな期待はせずに、SF系のハラハラが好きな人はどうぞ。
グロとかもないので、安心。

思ったのは、この映画、
異星人の侵略ものではあるんですが、
敵は〝見えない〟という設定なので、2013年製作ならでは、
という〝見栄え〟がありません。
20年前でも頑張ればきっと作れただろうし、
その頃ならSF傑作と呼ばれたのでは? と、感じました。
2013年だから、お金がないとか、
余裕がないとか、俳優陣がチープとか思ってしまうだけで、
実はものすごく丁寧に作られてはいると思うんですよ。
ただ、これから観る人に言いたいのは、
この作品も期待して観たら、きっと『あーあ_/>O』ってなっちやうので、
絶対に期待してはいけない、ということです。

     

「ピラニア リターンズ」

前作を最低の最強、とするなら、これはただの最低の最低(笑)
面白くないだけでなく、映画としても私の嫌いな、
ラストにNG集をえんえん流すという手法を用いています。
しかもそのNGというか、製作裏が、つまんなさを更に爆発させています。
観る必要はゼロです。
お下劣がお好きな人にもオススメできません。
前作においてこだわっていた、
最低だけど笑っちゃうお下劣ポイントとかないです。
いかに前作が良くできていたか知るためになら、観てください。

以下、ネタバレありの感想。


「ダーケストアワー 消失」

個人的に巧い、と思ったのは、
短い作品ながら、主人公グループが初対面だというところ。
男同士の友達とその知り合い、女同士の友達、という、
本来グループ同士の絆やらなんやら、
ゴチャゴチャと必要なところが、セリフではいっさい説明されず、
〝見えない異星人の恐怖〟を共有することだけで描いている。
最初から全員同じアメリカ人グループにしてしまえば、
説明や絆の部分はだいぶはしょれただろうに、
そこをきちんと描いたのはすごいな、と思います。

とにかく敵にちょいと触れただけで死んでしまうので、
『おいっ、死ぬな、だめだ、一緒に故郷に帰ろう! 死ぬなーっ』
とかいうシーンがありません。
最初は主人公かと思っていた眉の太い男の子も、
ロシア美少女を助けるためにアッサリ死にます。
生きぎたないオンナだなぁと思っていたヒロインの一人も、
きれいにふぁっさーと砂になってデスります。
せっかく科学的知識でスーパーな武器を作ってくれたオッサンも、
必死で生き残ろうと努力していた割には一瞬でサラバです。
そこらへんのアッサリした感じは、ドライすぎる気もします。

良い点は細々とあるんですが、
たぶん一番悪い点は、むしろ大きな話の流れです。
予算がないとか、それはわかりますが、
世界規模で侵略されている感は最後まで皆無です。
むしろ異星人どもが何匹いるんだかも判りませんけど、
少なくともモスクワに関しては、
人っ子一人いなくなった廃墟みたいなとこでも襲ってくるので、
生存者がいること自体が嘘くさく思えます。
だって、見えない上に、触れたらこっちは死んじゃうんですよ。
敵の強さが補正効きすぎです。
そこらへんが、クライマックスの闘いがゴレンジャーとか、
仮面ライダーとか、そういうのを彷彿とさせるのかもしれません。

しかし90分という短さでたくさんの盛り上がりポイントをつくり、
一応主人公の成長もあるという、
よくできた映画には間違いないです。
〝お金を掛けずに頑張りました!〟感がもう少し控えめだと、
物語にスケール感が出たかもしれません。
いずれにしても、
期待しなければとても面白いと感じられるはずです。


「ピラニア リターンズ」

ネタバレもクソもありません。
最初から最後までクソ映画です。



トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

トラックバック 0

久し振りのシムズ3最近のもろもろ ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。