「テルマエ ロマエ」「インシディアス」「SP」「スカイライン-征服」 [映画]

     

「テルマエ ロマエ」
原作が好きで、映画はまったく期待していなかったんですが、
予告編を観る限り違和感ないし、
あの〝ピカデリー梅田〟さんが出てるし!

で、なんやかんや今週はグッタリしてたので、
レディースデイに気晴らしに観てまいりました。

〝普通に面白い〟という言い方は最近の定番ですが、
でもその言葉が〝普通に〟ピッタリあてはまるめずらしい邦画でした。
お金出して観ても損した気にならなかったよ!
どうしようか迷ってる原作ファンの方は、
よくできたパロディを観る気持ちで観ると、
スッキリと笑えると思います。

もちろんローマ人を日本人がやってるわけだから、
まったく違和感がないわけないんですが、
なぜだろう、普通に違和感なかった(笑)
観たものをそのまま受け止めるタイプの人だと、
鑑賞は難しいかもしれません。
これはあくまで日本産のコメディなんだと、
胸にしまいながら観ることをオススメします。

あ、それに上戸彩ちゃんは誰も裏切らず可愛いかったです。
ほぼスッピンも可愛らしいものです。
なんというか、上戸彩ちゃん以外の何者でもなかったですが、
ベッキーのようにウザさが可愛さを上回らないので良いです。
でもあと三年…いや、一年のうちには
自分のイメージを裏切る芸達者な作品に出るべきかと思われます。

ピカデリー梅田さんのシーン、個人的にもっと観たかった。
でも全体的にオススメです。
大スクリーンでもローマすごかったですよ(*´ -`)

以下、『インシディアス』『SPなんちゃら編』『スカイライン征服』
の、ネタバレ有り感想です。

     

「インシディアス」
ものすごいスタンダードなホラーでした。
まっすぐであるべきもの(壁に掛かった絵とか)を
ちょっとナナメにして不安を煽る繊細な表現もしています。

「リング」を二度と観ない、「呪怨」は生涯観ない、と決めている私なので、
普通の家が一番怖い!

ドッキリポイントも激しくスタンダードで、
〝なにかが起こる〟とわかっている序盤のたるさから、
30分を越すとかなり盛り上がってきます。
夜の視聴は絶対できないレベルの怖さです。
殺人鬼が出てきて人を殺すより怖いです。倒せない敵は怖いです。
途中から観るのをやめたくなるタイプの怖さでした。

しかし終盤近くなると、「ポルター・ガイスト」っぽい雰囲気が…。
私にとって「ポルター・ガイスト」(無印のみ)は大好きな作品です。
ホラーっつーより、科学で不思議を解明しようという姿勢が楽しかった。
今はその路線、普通ですけど、「ポルター・ガイスト」はその走りで、
とても斬新だったんですよ。

おもしろ科学者(?)や霊能者が出てきて、
雰囲気が変わってからは恐怖が半減しますが、
それでも作品としては面白いです。

実は私が「ポルター・ガイスト」で好きなワンシーンに、
キッチンカウンターの上の肉から肉片がモリモリ溢れ出す、
というちょっぴりグロいシーンがあるんですが、
(「ビースト・デザイア」のルキの発生シーンのイメージになってます)
この作品ではキッチンカウンターに頭あずけてぐったりした科学者の額に
ステーキをのっけるというシーンがありました。
もしかして「ポルター・ガイスト」のオマージュなのかな、
と思ったんですが、いくつかのサイトを廻ってみても
その手の指摘はなかったです。

面白いのは、予算を削減する為だと思うんですが、
ほとんどの幽霊が実体なんですよΣ(;´□)
それが逆に こえーーーーっ!
新しい家のおもてにゴミを捨てに行くと、家の中で音楽が鳴り始めて、
「えっ?」と、中に戻ろうとしてガクブルして歩きながら窓をチラ見すると、
ひるがえるカーテンの向こうにクッキリハッキリと
黒服の男が踊ってるのが見える!
なんてシーンは、思い出すだけでゾーッとします。

さすがに話題になっただけあって、かなり良質なホラーでした。
スタンダードすぎて日本ではヒットしなかったのかなぁ?
人によっては ありきたり と一蹴するかもしれませんが、
私は面白かったし、ラストはまったく好みではありませんが、
ホラーとしてはよくできていたと思います。
オススメです。

     

「SPなんちゃら編」
野望編と革命編? かな?
テレビドラマ未視聴のくせして、WOWOWでやってたから、
という理由だけで観てしまいました。
友人の編集さんが以前に「友人が面白いと言っていたよ」と言ってたので、
ものすごい又聞きではあったんですが、少しばかり期待して観ました。

ドラマ観ないで観るもんじゃない_/>O
岡田君がものすごい危ない人なのかと思って、
最初の数十分 けげんな思いでいっぱいでしたよ。
「なんだコイツ、あぶねークスリやって幻覚みてんのか???」と。
そうしたら、ホンモノの予知系超能力者だと判明。
しかもどうやら 長いの、オンナ、肥満、
という、小さな岡田君同様、「SPって…」
と、心もとない気持ちを抱かせるメンバーも、
岡田君の〝ちょーのーりょく〟を知っている模様です。

超能力がホンモノなら、これはマンガなんだな、と、わかったので、
そこからは楽しめました。
なるほど、面白かったです。
「相棒」とか、そういうのを想像してるとまったく違っていて、むしろ私の好みです。
特に近接格闘戦に関しては、かなり良かったです。

ドラマではクラヴ・マガの理念とかも出てくるのかなぁ、
それが観たくて、ディスカスでドラマ版をレンタルすることにしました。
「ビースト・デザイア」や「狼たちの秘密」などでも書いていますが、
私は小さい者や力の弱い者が
気持ちの強さや正しい技で襲撃者を撃退する近接格闘が好きです。
柔道や合気道、クラヴ・マガは美しい。
特にクラヴ・マガは
「負けないこと」「負けても負けないこと」
という心の持ち方を大切にしているのが素晴らしいです。
あ、話が逸れた。

岡田君の動きはあきらかにクラヴ・マガなんだけど、
(そこにあるものを武器にするとか)
ちょっと強すぎるかなぁ。
格闘としてはオンナの(笹本というキャラ)方が良かった。
基本、ガタイのいい奴や飛び道具を持ってる奴を倒すのは不可能で、
それは気持ちの強さで補う、それが「負けても負けない」。
岡田君が狙撃に対して負けなかったのも、この理念が生きてたなぁ。
(クラヴ・マガがどういうものか、というより、
この理念の方が重要な気がします)
笹本は気持ちの強さで常に上位に立ちながら
勝ちを急いで油断を見せると一気に劣勢に立たされる、
というシーンが随所に見られました。
私はアクション映画に出てくる女性は好きにならないんですが、
(理念を描かないなら華奢な女が訓練された男に勝つのは嘘だから。
銃でパンパン撃ち合うのとかは論外)
この笹本は好きになりました。

格闘がとてもよくできていただけに、
銃のパンパンはいらないと思いました。
日本ではやはり撃たないだろう、と思ってしまう。
それに地雷も、あの殺傷能力の下劣さは尾形は許さないのでは、という気がするなぁ。
屋内での地雷設置は、屋外を上回る悪質さだと思われます。

二作品つづけての視聴で、お話はかなりわかりやすかったですが、
正直、一作目を観に行った人は気の毒でならない。
一作目ではなんのお話にもなっていません。
壮大な予告編、という感じ。
また、全体的には〝革命〟が馬鹿っぽいので、大筋の見所もない気がします。
要所に出てくる若い官僚たちも、「イヤな解説者」で終了するだけで、
なんと、部屋から一歩も出ない。
十五人くらいいるのに、十畳くらいのリビングに立ち見の彼らもいます!
お願い、せめてリビングのテレビはもっと大型にしてあげて!

とりあえず私は格闘が気に入ったのでドラマを後追いします。
映画の方は、ドラマを好きな人しか観る意味はないかもです。
面白かったけど、それは私が弱者VS強者の格闘戦が好きなだけで、
本格的にただ格闘が好きな人なら、ヴァンダムあたりを観ている気がします。

     

「スカイライン-征服」
18分くらいまで、お約束のかったるいオープニングと人物紹介。
冒頭に、途中でエイリアンに侵略されるのとまったく同じシーンが入るけど、
これいる? ほんとにいる? 
と小一時間製作スタッフを問い詰めてみたい。

30分が経過すると、思ったよりグロい映画だと判明。
確認したらPG12でした。

圧倒的に強い宇宙人の征服ものというよりは、ホラーっぽい。
しかしいくら不思議なオーラを発する宇宙人とはいえ、
重力を無視するのはいかがなものか?
反則的にも宙に浮いた宇宙人の、水中のような動きに関してはなんの説明もありません。
反重力の科学力を持ってるなら、大きいのも浮けるはずなのに、
大きいのは普通に歩いたりマンションにめりこんだり、気まますぎるだろう!

イメージとしては「クローバー・フィールド」の金のかかった劣化版って感じ。
でかい宇宙空母がミサイル一発で落ちるんですが、
核だったらしいです。無造作に撃ちますな~。
しかも不思議光線とか反重力とか、激しく超科学を駆使する宇宙人なのに、
「核はあきまへんわ」
とばかり 即座に撃沈されるのはいかがなものか?
しかも一日で回復するって…
ときには硬く、ときには柔らかく、そして回復力もあり、
って、なにさま?

ラストはかなりとんでも展開です。
具体的にネタバレすると、主人公が脳だけ吸い取られて、
キカイダーみたく体だけ宇宙人、
でも 心は「オレだよオレ」状態で、妊娠してるヒロインと逃走する、
という、フィギュア写真でオチが語られます。
まるで「という夢を見たのさ」状態。
一時間半くらいでこの衝撃のラストまでいけますので、
とりあえずヒマで仕方ない人は観ても怒らないかもしれません。


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