『IT』と『スプリット』を観ました。 [映画]

     
『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』

評判通り面白かったです。
ただ評判通り、なんで変な副題をつけたのかは謎でした。
内容を判りやすくしているわけでもないし、
怖さがふくらんでいるわけでもないし('_')???
副題ナシで、観客が『このバケモノ、どういう奴だろう?』
と感じても、それでいい映画だと思うんですが。

子供たちがみんな可愛く、
特にジョージーの可愛さには胸が痛みました(T-T)
ホラーとしては、大人を震えさせるものではないですが、
子供は充分に怖いだろうなと思いました。
和製ホラーがそうであるように、
今作の世界観もアメリカのよくある原風景なんでしょう。
『あるある、こういう廃屋』
とか、そう感じながら身近な恐怖を覚える作品だと思います。
日本人には怖いというより、
〝よく出来てんなぁ〟
と感心してしまう点がたくさんなのではないかな。

個人的には何度もテレビ版を鑑賞しているんですが、
そちらも怖いというよりは〝よく出来てんなぁ〟と感じます。
これは恐怖表現がではなくて、
やはり『スタンド・バイ・ミー』から連綿と続く、
キングさんの生々しい人間の心の描き方、という意味での話。
あまり評判はよくないですが、
私は『ドリーム・キャッチャー』も好きです。
たとえどんな強敵(イジメっ子や敵対宇宙人や怪物や)がいたとしても、
友達がいてくれたら大丈夫という。
なんか、そういうのって憧れですよね。

惜しむらくは、子供たちの恐怖体験、
つまるところペニー・ワイズを丁寧に入念に描きすぎたため、
途中から、せっかくの重要シーンも冗長に感じてしまう点です。
特に井戸を見つけて突入する頃には、
子供たちの悲鳴にかなり疲れていました。
すごくよく描かれていて、演技も素晴らしかっただけに残念。
よく描けているからこそ、
製作側が切りたくないだけで長くなった、というのは、
わたしの中ではマイナスポイントです。

この作品が更に27年後の決戦編に向かうのは、
すでに知っているので、
そちらは大人向けに演出されるのか、
ちょっと楽しみです。

恐怖体験を求めるより、
最先端映像と演出の融合に浸るのが大人の見方かと思います。
話が面白いのは言わずもがな。
どの程度だろうとホラーは苦手、
という人以外にはオススメのA級作品です。


     
『スプリット』

公開後、良い意味でも悪い意味でも全然話題にならなかったから、
あかんのやろなぁ~と思いながら観たら、
案の定、あかんかった作品(^^;;

もともとシャラマン監督の作品には好き嫌いが多くて、
わたしは『シックスセンス』つまらん、『ヴィレッジ』面白い派です。
少数派ですね(笑)

しかしこの作品はどちらとしても身を引いちゃう感じかと思います。
オチが2000年の『アンブレイカブル』に引き継がれていますが、
今作と繋げて作らなかったら、
結局は書き殴りの同人誌みたいになってしまいそうです。

シャラマン監督一人で『アベンジャーズ』を作りたがっている、
そんな感じの作品になっていました。
だからサイコっぽい宣伝の仕方や、方向性はまったく嘘つきでズルイ。
『アンブレイカブル』の時もそれで怒られてたのに、
またやるんだから懲りないなぁ。

『アンブレイカブル』は面白かったけれど、
今作はちょっと、というか、かなりつまらないです。
というのも、宣伝でもバンバン出してきた
多重人格という設定が、無意味だからです。
本当に意味が無い。
普通に精神病患者を複数出せばいいだけで、
(それで全員同じ妄想に取り憑かれていればいい)
マカボイの演技力の無駄遣い(-_-;)

『アンブレイカブル』を面白いと思った人に、
少しだけオススメかなぁ。
あとの人はたぶん見終わったら怒っちゃいそうな映画でした。
……てゆーか、つまんなくて観るのやめちゃうかも(^_^;)



『オリエント急行殺人事件』と『キングスマン ゴールデンサークル』を観ました。 [映画]

     

『オリエント急行殺人事件』

旧作もテレビ版も観ているし、
原作も読了している傑作ミステリー。

うーん、でも今作はギリアムがお金のためにテキトーに作ったみたいなのと同じで、
力のいれどころが違うように感じました。
原作自体がミステリーの教科書的作品なのに、
この映画を観ても、とりあえず〝謎解き〟という醍醐味が感じられません。

ミステリーなので、犯人がわかっていて観る、
というのは、他の、ネタバレを知りつつ観る、
というのともちょっと違う気もしますが。
とりあえず、その解答部分が判りにくい。
登場キャラが多いので、初見の人には意味不明のキャラが半分くらいいたのでは。
へたしたらもっとかも。
作ってる側も、『どうせ観る人、ネタ知ってるんでしょう?』
とか思いながら作ったのかなぁ。
初見のつもりで観ると、もともとかぶりキャラが多いので、
(家庭教師と乳母とか、妹が貴族とか祖母も貴族とか、親戚の男とメイドの恋人の警官とか)
誰がどの役回りだったか、原作知らない人にはわからないまま話が進むのでは?

特に、実際の犯行が行われた夜のゴタゴタは、
なぜそんなことをしたのか、
どうしてそうなったのか、
あまりに説明不足で適当すぎる気がしました。
それぞれの過去の事件の語りが弱いので、同情要素が薄れています。
過去に同情するからこそ、
現代の事件の××もやむなしという結末が待っているのに。
〝あのポアロがオリエント急行を降りる!〟
という、ただ一点を推すには、
アクションも貧相すぎましたね(-_-;)

個人的には、テレビ版の方がまだよくできていたし、
エンディングも良かったと思います。
今作は名作である原作に甘え過ぎている気がしました。
あと、ジョニデとかお芝居に手抜きすぎ_(._.)
扮装だけ凝られても、わたしはちょっと、イマイチと感じてしまいました。

お金を払って観るなら旧作の方がいいと思います。
俳優さんのファンとか以外は、
ミステリーファンにも面白みが薄い作品でした。


     

『キングスマン ゴールデンサークル』

期待して観るのではなかった続編 _/>O
いわゆる俳優ファンのための映画になっていて、
物語そのものの表現は微妙になってしまっていました。
同じショットが何度も出てきて
(たとえばポピーランドの入り口から奥へのカットとか、
ハリーの入院個室とか)
制作費の少なさゆえというより、前作と違い、
アイディアと情熱の欠落を思わせられました。
ポピーランドでのアクションが、
前作の教会での狂気のアクションに相対するのだろうけれど、
まったく及びもつかなくなっていたのも、嘆くしかない。
前作もPG12だったと思うんですが、
流れるようだった対人アクションが、〝普通〟クラスになっていてガッカリ。
作らない方がよかった続編なのかもしれません……。

三作目が作られたら、きっと観てしまうのだろうけれど、
一作目から合わなかった人は、
『アベンジャーズ』同様、俳優に興味がなければもう観ないでしょう。
一定のクオリティはマークしているので、
俳優陣に好きな人がいるファンなら、オススメです。


退院しました(^_^)/ [生活]

冬から春まで入院してしまいました(^^;;
いろいろありましたが、
とりあえず無事です。
体に関しては、これまで通り、
ゆっくりと無理せず生きていきたいと思います。

pixivへの反応ありがとうございますm(__)m
とても嬉しいです(/_;)
新しくものを書くには、今の私はあまりに弱々しいのですが、
そのうち青波と鼓の話などupできたらと思います。
これからもよろしくお願いします。

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