微妙な連続「クラウン」と「ドゥームズデイ」を観た [映画]

     
「クラウン」
2014年公開作品。
公開前が一番話題になった作品……ということで、お察しください。

学生がYouTubeにupしたニセ予告で本家イーライ・ロスが動き、
実際に製作された映画。
予告ではすごく怖くなる予定だったのに、
やはり予告は予告(T_T)

ホラーというよりはサスペンス風味なんですが、
とにかくテンポが遅い _/>O
怖くない「世にも奇妙な××」の駄作みたいな展開です。
主人公の男性はただ家族のために頑張っただけなのに、気の毒。

ピエロが悪魔になっていく、
という設定なんですが、そもそもこの悪魔、
不思議な力が使えるわけでもなく、
たとえば子供を妖術で操る、なんてことも出来ず、
ひたすら物理! 物理! 物理!
殴る、蹴る、ちぎる! 食べる!
普通に捕まえれば、鎖で繋げることもできちゃうし(^_^;)
それは悪魔でなくてただの変質者で良かったのでは?

個人的には、どうせ殺してしまっているのなら、
きっちり四人殺すまでのカウントダウンというのかな~
五人目は息子!(もしくは奥さんの腹の中)
というところをフューチャーして、
攻守の攻防を魅せて欲しかったです。
悪魔と旦那さんの意識も、中途半端にあったりなかったりするので、
そこらへんもイラナイでしょう。
奥さんの実家描写とかもいる? ご近所とかでよかったのでは。
それに奥さんの妊娠ネタそのものも、
さすがに気を遣ったのか暴力的な描写には繋がらなかったので、
だったら別に妊娠してなくても良かったのでは???
無駄にダラダラしたシーンを切れば、
もっとキレイに怖くまとまったはずだと思うので、残念です。

肝心な時に役立たずの奥さんは、
これから先、母一人子二人になるわけで、
それもまた気の毒。

相当お暇な時に、〝学祭で作られた〟と思って心を広く鑑賞するのがオススメです。


     
「ドゥームズデイ」
2008年公開作品。
よく出来た三流映画です。
いろんな作品の良いところをぶつ切りに繋げるとこの作品になります。
Amazonを見るとわりと評価が高い作品なのですが、
映画としては、混ぜたらイケナイものを混ぜすぎた感が強いです。
いくら好きでも好物を混ぜすぎたら味がわからなくなるのと一緒です。

お話はあってもなくてもどうでもいい内容なので割愛します。

デキの悪いバイオハザードかエイリアン2を思わせる前半から、
(装甲車が回り込んで別動部隊を救出に行く展開、
装甲車が敵をひき殺す展開、
装甲車の窓を敵が破る展開、
少数だと思った敵が大量すぎて手に負えず、仲間が大量死する展開、
「戦闘になるんですか?」などの会話、他多数。
ちょっと「エイリアン2」ネタは多すぎかと……)
AKIRAのようなマッドマックスのような世紀末感が漂うヒャッハーな中盤、
そしてトンネルを抜けるとロード・オブ・ザ・リングかキング・アーサーの世界になり、
再びトンネルを抜けて後半はマッドマックスに戻ります。

「ディセント」の監督さんだそうですが、
なるほど、グロ描写、〝何をしているのか判りにくい〟アクションなど、
「ディセント」っぽいめまぐるしいカット割りに画面酔いしそうでした。
「ディセント」は好きなんですが、
この作品はとにかくちょっといろいろな作品の良いところを切って混ぜすぎ。
変わっている描写だな、と思ったのは、
生首が数秒まばたきするところだけで、
あとは大体〝どっかで観たような…〟演出とシーンが続きます。
ヒロインはアンダー・ザ・ワールドと攻殻機動隊を混ぜたようなタイプです。
美人だし、屈強だし、素晴らしい体型ですが、
そろそろお腹いっぱいなタイプでもあります。
(ヒロインのローナ・ミトラは実際「アンダー・ワールド ビギンズ」のヒロインだったようですね)

悪口ばかり言っているようですが、
基本的には傑作の良いところを抜き出しているので、
決してシーンごとに悪いわけではないのです。
まとまると闇鍋になってしまうけれど、
恐らくそういった効果はもともと狙っていたんだとも思います。
個人的には「ディセント」のように、
単純な展開でも、まとまりのある作品の方が好きです。
なんというか、みんな大好きな作品ばかりなんだし、
もっと正統的に(それがどうしたらいいのかは判らないけど)進化させてくれてたら、
ぶつぶつ言わずに観られただろうに、と思ってしまう残念な作品でした。

あまり元作が気にならないとか、
元作に思い入れはないという人にオススメです。
「クラウン」より弾けた作品で面白いんですが、
グロ度が増しているのでそこは注意です。

……ところでどうして連日B級ホラー批評が続くのかと申しますと、
12月に入ってWOWOWで観たい映画のチェックが増えたからです。
「キングスマン」とか「ジュラシック・ワールド」も早く観たいなヾ(´∀`)ノ
あ、「SWフォースの覚醒」は、宇多丸さんのたまふるを聴いてから、
劇場に行くかどうか考えます。


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